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新聞に載ってます3

山陽新聞 夕刊 一日一題 2月16日分です。
今回はDVについてです。

 「おせっかいなおじさん」

「おい、車の中でもめてる。大変や。」寒い夜10時すぎ。外でたばこを吸っていた夫が慌てて呼びにきた。
訳も分からず、急ぐ夫の後を追った。そこでは、軽自動車に乗った20代の男女が大声で争っていた。窓は全開、室内灯をつけ「降りて。」と泣き叫ぶ運転席の女性。「お前が非を認めて謝らんからじゃ。」と言い返す男性。<まず落ち着かせよう。>夫と目で合図し、私は女性側の窓から、夫は男性側から声を掛けた。
 聞けば女性は数日前、仕事で別の人(男)と飲みに行くことになったという。男性に事情は説明し、行ってもよいか確かめた。男性は「ええで。」しかしこの夜、男性は女性を責め、車を蹴飛ばし、仲裁を頼もうとした女性の携帯電話を壊し、車内で暴れた。
女性は誰かに助けてほしかったのだろう。だから明るく人がいそうな場所にわざと止めたのではないか。かなり危ない運転で走ってきたらしい。
以前の夫なら、こんな男女を見ても気にも留めず、家の中に入ってきていたでしょう。
10年ほど前から、私が相談窓口業務の関係で、DV(ドメスティックバイオレンス)について勉強を始め、夫にも話すようになりました。また数年前からDVを題材にしたドラマが増え、一緒に見ながら話をするようになりました。このわずかな知識や理解が、DVを感知するセンサーを「おじさん」の中に育てていたのです。
双方を落ち着かせ、女性には相談の仕方をそっと伝え、親の家に行くというので送り出しました。その後、おせっかいなおじさんとおばさんは、「早く別れないと。」「またやるよ。」と話しながら、こたつに潜り込みました。
おせっかいなおじさんが増えたらいいな。