小児科の先生から〜インフルエンザにかかった子どもへの声かけ〜

週が明けて学校よりの報告が一気に増えました。学年学級閉鎖も、流行の立ち上がりが遅れてきたの学校が多いようです。
今後の流行は「インフルエンザの患者さんがいない、少ないがキーワードです。」

新型インフルエンザの接種が始まりますが、圧倒的にワクチンが足りません。
配布された新型ワクチンは希望の10分の1程度です。
いくら、小児への前倒しと号令をかけられても、ワクチン接種はできません。
今年中はこのような状態と、受付での混乱が続くのでしょう。
ほとんどの患者は小児で、入院する症例も圧倒的に小児です。
できるだけ早く、希望する罹患してない子全員に接種してあげたいのですが・・・

ワクチン接種の前に多くのこども達がかかってしまします。
「何が何でも新型ワクチンを受けなければ」「受けるとかからない」と思ってパニックになっている保護者も多いのですが、実はそうではないという正しい情報が理解されていません。

もし、新型インフルエンザにかかっても多くの人は軽症です。
早期であれば、タミフルリレンザがよく効きます。

新型インフルエンザで亡くなる人は10万人に1人です。
よく効く薬があります。
麻しんで亡くなる人は二千人に1人です。
よく効くワクチンがあります。

熱が下がるとすぐに登校させたがりますが、薬より大切なことは休養と栄養です。さらにやさしい看病があればいうことはありません。
ゆっくり休ませて、元気になったら、「よく頑張ったね。よかったね。」と声をかけてやって下さい。
登校許可をもらいに来る再来の患者さんには、そのように声をかけています。さらに保護者にも同様の言葉をかけています。
病気の経験も決して無駄になりません。

疲労で倒れるスタッフも出てきました。
現場は開き直り、「できることだけをしようね。」と頑張っています。

行事の後は患者さんが増えます。今後も学校行事が続きます。
学校、幼稚園、保育園の先生方も大変だとは思いますが、こども達の健康を第一にして、計画を考えていただきたいと思います。
病気の経験も決して無駄になりません。
頑張って克服したという自己肯定の一助となります。
「頑張ったね。よくなってよかったね。お薬ちゃんと飲んだんだね。元気になってうれしいよ。」と肯定的な言葉をかけてやってください。

家族内感染での乳幼児の報告も増えてきました。今後の流行の中心は乳幼児になっていくと思います。

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